センター試験の前日は酒を飲むな

前回ちらっとセンター試験の話が出てたので、時期はちょっとずれてしまっているけれどそれについて書きます。
俺の現役の国語で古文を全部ダウジングをして解いたって事実は、俺の中で結構ネタになっているわけで、ついつい何回も人に言っては『それは前にも聞いた』と言い返されてしまう。
でも、世の中には上には上がいるんだって話を、浪人のときに思い知らされた。


浪人時代の予備校は、俺にとって死者のたまり場的な印象があった。
意味がわからない人のために説明。
例えば、ここ浪人の自習室には、何らかの形で本番で失敗して、落ち込んでいる人がいっぱい来ているわけ。
そんな輩が集まると、『どの教科で失敗したの?』とか『どこをミスったの?』とか、そういう話が必然的に出てくのです。
で、これって、なんか、あの世でありそうな話じゃない・・・!?
『ねえ、佐藤君はどうやって死んだの?』
『おれ?俺結構普通だよ。寝ている間になんか台所のガスが漏れちゃっててさ?。』
『地味?。地味と言えば、岡村のやつなんか、炊飯器のカビを吸い過ぎて病死だってよ。』
『あ、だからあいつこっちでもあんなに部屋がきたないのか?』
・・・・話戻します。
まあ、そんな失敗原因の話の中には、やっぱりそれぞれのドラマがあるわけです。
例えば、ある先輩は、一浪のときに本土の予備校にかよって、新聞配達のバイトをしながら受験勉強をしていた。
詳しい事は忘れたが、新聞配達をすればたしか、予備校に通うお金がその新聞屋が出してくれるとか、そのような制度だったと思う。金銭的なメリットもあり、沖縄から一度は出てみたいと思う典型的な18歳だった先輩が、この話に飛びつかないわけがなかった。
ところが、この新聞配達という仕事が大誤算。
これが鬼のようにきつい。朝はめちゃくちゃ早い。勉強もしなきゃならないので、睡眠時間はほぼ毎日4時間。
そして、これをセンター試験本番の日にもやらされたんだって。
本番の日だぜ!?
その日は雪が降って、バイクで配達していた先輩は寒さと睡眠不足とスリップで何度も死にそうになって、それでセンター試験会場に乗り込んだんだって。
中は天国のように温かかったんだって。
当然のように寝て、国語、死亡(←俺がダウジングで解いて死んだ試験)。泣ける。
でも、この先輩の二浪のときの話はもっと凄かった。
その時は、友達と合流していこうと、どこかで待ち合わせていたらしい。
何分か遅れてその友人がやってきた。
・・・・・顔が赤い。
そう、この友人、前日なのにオールで酒を飲んできていたのだ・・・!!
なんで飲むんだよ!!
その理由は今となっては全くの謎。
俺は見てないから何とも言えないけど、聞いた話では、どの程度酔っぱらっていたのかと言うと・・・・、
・やたらテンションが高い・・絡みだすとうざい。
・控え室ではすぐ寝る。
・会場の教室を間違えてるのに席に座る。
マジ圧倒的。
普通だったら、あきれ果てて、見捨ててもおかしくないぐらいの行動。
でもね、運が悪い事に(?)、先輩は本当に優しい人だったわけです。
見捨てる事など当然出来ない彼は、ちゃんと友人を教室まで案内してあげた。
すると、自然と先輩は、彼の事が心配になってしまうわけですよ。
彼は一体どうなったのか?ちゃんと試験を受けられているのだろうか?寝たり、騒いだりしてはいないだろうか?
試験が終わると、友人はどうなったのか聞こうと足早に控え室に戻った。続々と控え室に戻ってくる受験生達。しかし友人の姿はなかった。
十五分ぐらい勉強しながら先輩は待った。
・・・・・おそい。いくら何でも遅い。トイレで吐いてるのか?
心配になって、廊下に出ようとした。その時友人が戻ってきた。
・・・・・な!!
なんと友人は、見知らぬ人と肩を組んで帰ってきたのだ!
肩で担がれているのではない。友達同士のように仲良く肩を組んでいるのだ!!
先輩「・・・!?どうしたの!?」
友人「隣の人!友達になった!!」
見知らぬ人「この人サイコーっすね!!」
そういうあんたも、なかなかサイコーだぜ!
先輩はその試験を失敗し、三浪が決定したんだってさ。人生はいろいろだね。
(今は立派な医学部生です!)