うしおととら

この間『泣ける漫画』ランキングが発表されたらしいんだけど、どうもそのなかに『うしおととら』が入ってなかったらしい。
ええ?
まじで?
ほんとうに??
って日記で書いてる人を何人か見たが、僕もご多分に漏れず、同じ台詞を口に出してしまった。
少年サンデーコミック。
全33巻。
『獣のやり』という化け物退治の武器を手に入れた少年と、その少年をいつか食べてやろうとつきまとう化け物がタッグになって、次々と現れるお化けを退治していくという物語。
主人公の潮は暑苦しいほどの熱血漢。
しかも、意外とモテモテで、しかも妖怪と戦っても必ず勝っちゃう。
少年漫画の王道。
これだけ読むと、『何だ』と思うだろうが、いや、侮るなかれ。これがもの凄いんだから。
一件単純な物語だけど、それらの小さなエピソードは、実は全て巧妙な伏線が貼られている。そして、それらはラストのエンディングに向けてぎゅーーーっと圧縮されていくのだ。
その、圧倒的な破壊力と言ったら!!!
特に、27巻あたりから最終巻の最後のコマまで、涙で絵とか字とか読みづらくって、指をワイパーのように動かしながら読んだ。
全て読み終えた後は長い長い余韻が続いて、しばらく世界が変わって見えた高3の夏。
こんな体験は後にも先にもこれだけ。
(でも今読んだらどうなんだろう?あの頃は潮のまっすぐさに憧れるほど純真だったからなあ)