離島に行こう

マジ衝撃!沖縄のauショップの店員さんがなんとメーリングリストのことを知らなかった!
いや、確かに俺も大学一年二十歳の夏までそんなもののそんざいなんて知らなかったよ。でもいくらなんでもケータイ会社の店員さんならわかるっしょ!しかも一人でなく二人も。まじびびった。
けさ、俺は起きたとき空を見て、旅に出ようと思った。ものすごくまぶしい太陽が照っていて、こんな日に家にこもっているなんてばかげていると思ったからだ。
そして、なぜか感傷的になりやすくなっていたのもあるかもしれない。
早速暇そうな友人に電話。赤嶺涼。静岡大四年。東海大地震のことを危惧して、親から多額の保険金をかけられているとうわさの男。もちろん即オーケー。
眼科とauの用事を終わらせた後、早速涼を乗せて車で旅。ドライビング。
とりあえず、今日は島の東側を行ってみることにした。いつもいつも俺は西海岸側しか行かないからだ。大体友人としゃべっていても、東海岸って何があったっけ?みたいな会話になってしまう。それで、東海岸再発見の旅にでようと思ったのだ。
俺「でも、とりあえず目的地があったほうがいいよな」
涼「どこするか」
俺「じゃあ、海中道路に行こう!」
海中道路・・それは、沖縄本島の東側にある勝連半島と、その先にある離島:平安座(へんざ)島を結ぶ道路のことである。勝連半島と平安座島は遠浅の海で隔てられている・・・・。
地図がないので多分かなり遠回りをして、一時間かかって海中道路に到着した。
すげーーーー!!!
海中道路は海の中にあるわけじゃないんだけど、道路の両側には青い海が広がっている。この道路は橋ではない。多分遠浅な海なので、道路の分だけ埋め立てがされているんだろう。だから、道路の中ほどの休憩所では海で泳ぐこともできるのだ。もっともハブクラゲがいるのでかなり危険なんだけどね?・。
休憩所に入って車から降りた。潮のにおいがする。どこまでも青い海が広がっていた。遠浅なので、結構遠くまで、海底の様子がわかる。透き通った水。そういえば、俺、今回沖縄に帰ってきて、一回も海に来てないや・・・
やっぱり癒される。
でも、やけに心配蘇生術の看板が多いのは気になる・・・
さらに車に乗って平安座島に到着した。実はここからさらに先に大橋がかかっていて、別の離島にいけるらしい。そのひとつが伊計島というところだ。俺は行ったことがない。
でも、俺ぶっちゃけあんまり期待してなかったんだよね?。
というのは、何かでここ平安座島には石油基地みたいなのがあるっていうのを見たことがあって、そのせいで、ここら辺一体の離島の自然もだいぶ自然破壊が進んでたりするんだろうな、と漠然と思ってた。
実際このあたりの海の珊瑚は、十年近く前の珊瑚の白化現象で、九割近くが死滅してしまったと聞いたことがある。だからもぐっても、特に珊瑚を見ることはできない。大体みんな海で水遊び程度で終わってしまう。
本島周辺の自然なんて崩壊寸前なんだ、ってのが俺の中の先入観だった。
しかし、平安座島をどんどん北上していくと・・・
伊計島の前に宮城島というところに出た。小さな運河?みたいなものに隔てられた島。どうやら、ここら辺は、南から平安座島、宮城島、そして伊計島と連なっているらしい。
で、この島が意外と大きかった。車をだいぶ走らせたんだけど、まだ伊計島が見えてこない。
その間、風景がどんどん変化してきた。
二メートルぐらいの高さのサトウキビ畑にはさまれた道。昔ながらの家。巨大な崖。そして、その絶壁の上に短い橋がかかっていて、そこから見下ろすとめちゃくちゃ青い海が広がっている。
思わず息を呑んだ。
さらに進むとトンネルがあって、それを抜けるとでっかい橋があり、伊計島に入った。
伊計島はほんとに離島って感じだった。ズン、ザッキー、あるいは良多、ムッシュと行った渡嘉敷島の空気と同じ感じ。とても車だけで来れたとは思えなかった。
すごい自然。道のほぼ真ん中に立っているガジュマルの木。モクマオウ。石垣に咲いたブーゲンビリア。まさに昔の沖縄。
うっそーーーー!!こんなとこがあったんだ!!!!
島に入ってすぐのところに、伊計ビーチというところがあった。俺たちは車を止め、ビーチに向かう。水着持ってくるんだった!!
しかし、ビーチに入ろうとすると、入場料を求められた。
何じゃそりゃ!!!!
よくみると、海水浴の客はほとんど本土の人だった。駐車場に止まっている車もみんな「わ」ナンバー(レンタカーということ)。多分このビーチの事は地元沖縄の人よりも観光客の方がはるかに知れわたってるんだろうな?と思った。だって、沖縄の車ほとんど走ってなかったし。
さらに奥に行って、漁港に出た。マジ水がきれい。炎天下なのにもかかわらず、長い間そこでボーっとしていた。
なんか、いつまでたっても俺はガキだなと思った。何回も海を見てるくせにいまだにやたら感動したり、古い友人とこんな遠くまで来ている事に感傷的になったりする。
あの時も、こんな感じだった、とか思ったりした。
海を取るためデジカメを取りに車に向かっていると、セージから電話が入った。
セージ「1?2の同窓会どうする?」
そうだった!同窓会をするんだった!またみんなで集まって、いろいろ話そう。
ただ、今の生活を、あのころのエピローグにはしたくないなとおもった。
いまは、今の生活なのだ。


↑漁港でたそがれる涼