基本の確認(いいタイトルが思いつかない)

1.
前々回の記事で書いたけど、人間は一種のシステムなんだそうだ。人間を構成する物質は常に入れ替わり、しばらくたてば、体中、骨から何まで全て入れ替わる。全くの別人になる。
じゃあ、今自分の体の部分の中で、もともと生まれもっている物はなんだろう?
その構成物質が常に入れ替わっているのなら、手も足ももともと生まれた時からもっていた物とはいえないかもしれない。脳だってそうだ。
遺伝子はどうだろうか?遺伝子は核酸から出来ているが、その核酸を構成する物質も入れ替わっているのだろうか?よくわからないが、遺伝子も体の一部である限り、絶えず入れ替わっているのかもしれない。
でも、おそらく遺伝子がもつ“情報”だけはあまり変わらないだろう。変わるのかもしれないが、何らかのダメージでも受けない限り、昨日と今日、去年と来年とでは大した変化はおきないと思う。もし、それぐらいの速さで変化するのであれば、人間はいとも容易く根本的に変わることが出来るようになるはずだ。
長身になりたければ、長身になるよう遺伝子を変えればよい。もっと落ち着きたければ、落ち着けるように遺伝子を変えればよい。
でも、それが出来ないから、自分を変えたい、自分を変えたい、と悩む。
2.
健康にいいものを食べ続ければ長生きできるとは必ずしも言い切れなくても、体に悪いものばっかり食べ続けると寿命が短くなる、というのは正しいと思う。
長寿の遺伝子というのがあるらしいが、どんなに遺伝子のもつ“情報”が『80年は生きる』と言い続けたとしても、その体を構成する物質が劣悪な物であると、悪い部品がどんどん体に組み込まれて、寿命が来る前にボロボロになってしまうとおもう。寿命があと50年あるから、今毒を飲んでも死なない、ということは無い。
根幹である遺伝情報は不変。でも、入り込んでくる部品(構成物質)で状況は変わる。
ほかにも環境や習慣といったいろいろな変数はあるが、それらを無視して肉体の構成物だけに注目しただけでも、肉体は色々な変化を起こすことが分かる。
3.
似たようなことが、精神にもいえると思う。なぜなら、精神は脳というシステムの産物だからだ。また、遺伝子が精神活動に影響を与えているということもある。性格は遺伝する。根本にある性格はなかなか変わらない。これは、遺伝子情報に書かれた肉体の設計図の振る舞いに似ていると思う。しかし、周囲の環境、学んできたことがらで、人格は形成される。
『遺伝子に書かれた根幹の情報→生来の性格』、『変化する部品→さまざまな体験(知恵)』と置き換えると、人間の性格形成や物の考え方が、
『遺伝子に書かれた根幹情報→生来の趣向性』、『変化する部品→現在興味を持っているもの』とすると、人生の生きがいが、説明出来ると思う。
物の考え方も生きがいも、肉体と同じように全て変わる物だと思う。食うだけだったらただ太ってしまい、筋トレしたら筋肉がムキムキになるように、生きがいや考え方も、情報を入れて、そしゃくの仕方次第で色々変化するんだと思う。
もちろん、それらの情報の他にも、環境の影響など別の変数も混じってくるからややこしい。
ただ、間違いなく言えるのは、変化は外部から入ってくる情報にゆだねられているってことだ。自分を変えるには、多くの情報(知恵、環境)を得なければいけない。どこかに閉じこもっていたら、ずーーーっと変わることは無い。(むしろ黴びる)
あー、結局は基本的なことだな。