旭川空港トイレの惨劇

(今回は、ほんとうに下品で最低な話です)


18,19の一泊二日の日程で、北海道は旭川に行ってまいりました。両親と三人で大雪山の麓にいき紅葉を楽しんだり、翌日は旭山動物園で感動したりしておりました。
19日午後4時頃。旭川空港に着く。
飛行機の時間まであと40分ほどは残っていたが、研究室のお土産も買っておきたいと思っているのであまり時間が残っているとはいえない。でも、僕はどうしてもトイレに行かなければならない状況になっていた。
実は一時間前ぐらいからずーっと便意を我慢していたので、ケツが爆発してぶっ飛びそうな勢いだったのだ。
ダッシュで入ったのは、入り口に近い洋式便器の個室。白いタイルにすらっと立つ、白い陶器製のシンプルで清潔的な便器だった。
大急ぎでズボンを降ろし、用を足す。これでもう安心、もう大丈夫と安堵のため息。
ところが、いざ流そうとすると、こいつがかなり固かったのか、排水溝に詰まって流れなくなってしまった。
うむむ・・・これはどうしたものか
いつもなら、ここでいったん一呼吸おいて、ブツが水を吸収し、十分ふやけてからもう一度水を流す。こうすれば、大抵やつはおとなしく流れてくれる。
ところが、僕はこのとき焦っていた。このあと時間内に買い物しなきゃいけないし、余裕を持って飛行機の中に入りたい。それに、もう空港の中で職員と一緒に走るのはごめんだ。
それで、間髪を入れずにまたレバーをひねってしまった。
これが、パンドラの箱だった。
まだ早かったのか、水が流れ込んできても、やつは頑なに流れようとしない。そのため、見る間に水位が上昇し、便器から溢れ出そうになった。
これはヤバい・・顔から血の気が引くのがわかった。
これは・・ドジャーーンってなるのを覚悟せねば・・
ところが、すぐに水位上昇の勢いが低下して、便座のすれすれのところでびたっと止まった。便器一杯に水が溜まったが、溢れ出なかったのである。
はあ・・・・た、たすかった・・・
オレはへなへなと個室の隅にもたれかかった。
その時だった。
ジャーーーーー・・・・・
ン?何だこの音?
と思った瞬間、便座を見て飛び跳ねそうになった。水が泉のように湧き出てるのだ、便座から!便座の上から、便器と便座の隙間から、水が勢いよく流れ出ているのだ。
うおお!!なんじゃこりゃあ!!
ていうかスッゲ?フェイント!!
一度止まって、再度湧き出すとかすっげーフェイント!!!
水がすぐ足下まで流れてきた。僕は買ったばかりのショルダーバックを床においておいたので、それを慌てて拾い上げた。そしてぴょんと飛び跳ね、両側の壁に足を当てて、スパイダーマンのように大の字で壁に張り付こうとした。
が、ダメ。
足がズルっと滑り、勢い良く大と小が混じり合った水に落ちてしまった。
ぎゃあああ!!
と、そのとき、個室のドアの向こう側から
「うひゃっ」
という声がした。完全におっさんがの声だ。見つかってしまった・・これでばれずに逃げるという案はもうダメだ・・・。
個室を開けると、おっさんが小用便器で用を足しながら、こちらを振り返っていた。水は隣の個室を制圧し、まもなく小用便器のおっさんの所にも到達しようとしていた。と、とんでもないことになってる!
しかも、あの茶色いあいつが床で踊っているではないか!!!
もーーーー!!!!!
僕は軽くオジサンに会釈し、汗びっしょりになって、いそいでトイレから出ようとした。もう、こんな恥ずかしい場所には居たくない。早くここから出たい!
ところが。
トイレの入り口で、なんと、掃除のおばちゃんと鉢合わせをしてしまったのだ!恰幅のいい、ピンク色の清掃服を着たおばちゃんが、今まさに掃除をしようと中に入ってくるところだったのである。
僕の動揺っぷりをお察しください。フツーにスルーすればいいのにも関わらず、僕の足はふらつき、目は宙を泳ぎ、口はアワアワとむなしく開閉した。
僕「た、大変なことになってます!」
おばちゃん「え?お、おわー!」
個室を目にしたおばちゃんは変な奇声をあげたあと、長靴で水の中をチャポチャポ歩いて便器の中を覗き込んだ。
おばちゃん「うわ?・・・」
僕はもうクラクラしてきた。自分のう○こを人に見られて、しかもうわーとかいわれているのだ。目の前が真っ白になった。そのとき
おばちゃん「ちょっと、ちょっと来てー!」
するとトイレの入り口から、今度はやせ形の化粧の濃い清掃のおばちゃんBが入ってきた。そう、掃除のおばちゃんは二人いたのだ!!僕はもう卒倒寸前だ。
おばちゃんB「ん?どうした?」
おばちゃん「これ見てよ、すごいよ」
おばちゃんB「あら、ほんと。これはバケツがいるね」
そしておばちゃんBはバケツをとりに外に出ていった。残ったおばちゃんAはトイレの詰まり用のパッコンで、便器を突き始めた。僕は自分がいたたまれなくなってきた。
僕「あの、すいませんでした」
おばちゃん「大丈夫です、ガバガバやってます」
ガバガバってなんやねん
ていうかなんで関西弁やねん