討論をしたがるトイレのおばさん

今年はあまりこのブログを書いてなかったので、色々と空白部分が多いです。そこで、忘れないうちに、今年の出来事を空いた時間を使って書いていこうと思います。なんかもう、今年でも何度目かのトイレネタです。


研究室でお茶を飲みながら作業をしていた夏休みのある日。あんまり熱中して作業をしていたもんだから、膀胱がパンパンになるまで、トイレに行きたい自分に気がつかなかった。
そこでで、俺は大急ぎでトイレにむかったが、トイレの入り口で嫌な予感がした。そこに掃除用のバケツが置かれているのだ。中で清掃員がトイレ掃除でもしているのだろうか。
どうしようか。そのままトイレに入っていいのだろうか。
俺が下の階のトイレで用を足そうかとためらっていると、ちょうど女子トイレから掃除のおばちゃんが出てきた。
おばちゃん「ん?あんたもトイレかえ?はいってええよ、ここで待ってるから」
どうせ小便なのでそんなに待たせることもあるまい。俺は中に入った。
すると、中ではうちの研究室の教授と助手の先生が、トイレを一つ隔てて小用を足していた。もしかしたら、あのおばちゃんは教授達二人が用を足しているのを知っていたので、男子トイレの入り口にバケツを置き、二人が出てくるのを待っていたのかもしれない・・・。
なんか教授二人の間に入るのは気持ち悪かったが、俺は仕方なく三つ並んだ便器の真ん中のやつに入り、三人で仲良く用を足す。
すると、教授が去り、助手の方も去って俺だけが残った。しかし、俺はまだアレが出る。
まだ出る。なげーー!
すると、入り口のところでがたがた音が鳴りだした。見ると掃除のおばちゃんがこっちに入ってきたのだ。
毎回思うんだけど、本当気になるんですよ、こういうの。
俺が小便してる後ろで掃除されるの、ホントにいやで、気になってしまう。しかも女性というのも気に食わない。べつに男女差別とかそういうもんじゃないけど、ホントにそこで用足し中の時に女性が入ってくるのは嫌だ。
でも、たいていは、女性清掃員もちゃんとそういうのを察していて、すぐに引き返すか、さっと用事を済ませて出て行く。このおばちゃんは、俺が入っていることを忘れて掃除をしにきたのだろうか?俺はおばちゃんを気にしないようじっと我慢して、事が済むのを待った。
ところが、このおばちゃんは他の清掃員とは違う、かなりアグレッシブな方だったのだ。
おばちゃん「おい、にーちゃん」
俺「え?はい」
てっきり話しかけられないものだと思っていたから、俺は心底驚いた。
ええ?なになに?どうして話しかけるの?俺何かした??
おばちゃん「にーちゃん、ここの研究室?大変だねえ。親も金出してさあ」
こ・・・このおばちゃん、小便している人に世間話してきやがった!!
おばちゃんは気持ち悪くニヤつきながら話を続けた。
おばちゃん「あたしゃねえ、本当はこんな仕事したくなかったんだけど、世知辛い世の中だからねえ。」
俺「はい、そうなんですか?」
おばちゃん「こんなのホントに大変な仕事なんだよ、一階から五階まで、あたしゃ全部一人でやってるんだから」
俺「はあ、大変ですね」
おばちゃん「ほーんと、大変なんだから」
ニヤつきながら話を続けるおばちゃん。っていうか俺なんで小便しながらこんな愚痴聞いてるんだろ・・早くおわれよ、用事済ませて出て行けよ!
すごい恥ずかしかった。まさに羞恥プレーだ。顔から火が出るとはこの事だ。
っていうか、小便長!!!
おばちゃん「年取るのはつらいよ・・一人でこんな掃除するのホントに大変になるから」
俺「そうですよね・・・。」
ここで、ついに、この長い小用が終わった。しめたっ!!
俺は勢いよくチャックをあげ、水を流し、手を洗った。まさに自分でほれぼれしそうになるぐらいの流れるような作業だった。早く出るぞ!!
おばちゃん「おい、にーちゃん」
まだなにかあるのかよ!俺はイライラした。
おばちゃん「いい討論だったなあ。またやろうぜ」
と、討論してねーよ!!!