死ぬほどビビった話

すげービビった。まだ手が震えてる・・・・
今俺は日夕苑で夜勤をつとめてるんだけど、ついさっき、事務室で本を読んで寝ようとしていたら、急に緊急用のアラームが鳴りだした。
これは、入居者の部屋の警報だ・・・・・!!


心臓が止まりそうになった。いずれこうなることは想定してはいたが、いざなると激しくパニックになった。
俺は警報機のモニターに走っていった。これをまともにみるのは一ヶ月前に上司からちらっと教わったとき以来である。どこに部屋番号が書かれているのかわからない。どうしようどうしよう・・・!!?
よく見ると親切にも『ここに部屋の番号が出ます』と書かれたメモが張られていることに気がつき、そのちょっと上に部屋の番号が書かれた液晶モニターが。
この時点でだいぶ時間が経っていた。俺は泣きそうになりながらダッシュで事務室を飛び出した。しかし、緊急連絡用のケータイ電話を忘れていることに気がつき、また事務室に戻る。
そしてケータイをひったくった後、エレベーターのボタンを連打。しかし、今度は緊急連絡先の番号を事務室に忘れていることに気がついた。この俺が持っていたケータイは夜勤専用のケータイなのだが、なぜか緊急連絡先が登録できないのである。
馬鹿やろう!!!
いったい何やってんだよ!!今にも心臓抱えて老人が死ぬかもしれないんだぞ!!?
おれはまた事務室に戻って、ホワイトボードに張られていた連絡先用の書かれた紙をひったくった。そしてエレベーターがひどくのろいように思われたので、階段で四階までダッシュで昇った。
暗い四階の廊下は、不快なアラームが鳴り響いていた。
俺はその部屋を見つけると引き戸(すべての入居者の部屋の入り口は引き戸になっている)を引いた。すると中から鍵が。
・・・・・しまった・・・・マスターキーを忘れた・・・・・!!!!!
血の気が引いていくのがわかった。俺は倒れそうになった。
ただでさえここまでくるのに時間がかかっているのに、また一階まで戻って、事務室から鍵をとり、四階まで戻ってきたらどんだけタイムロスなんだよ!
俺はドアをたたいた。これで返事がなければ俺は一階に戻るしかない。選択の余地はない。
俺「○●さん!!○●さん!!」」
返事がない。一階に戻るしかない。何やってるんだよもう・・・
俺は階段に向かって走り出そうとした。
そのときドアが開いた。
おばあさんは無事だった。
原因はトイレをして流そうとしたとき、間違ってトイレにつけられている警報ブザーを鳴らしてしまったのだそうだ。
ああああ!!もう!!!
びっくりしたびっくりした・・・本当にびっくりした。息が切れて、しばらくそのおばあさんとはまともにはなせなかった。隣の部屋のおじいさんも出てきて、三人で話をしたが、おれは手も足も震えて、俺の方が会話にならなかった。
ばあさんはこの会話の間、なぜかずっと上裸だったけど、そんなこと全然気にならなかった。
最近は疲れが取れなくて、ストレスがたまりまくっているのに、これでよけい安眠ができなくなるな。