夏草や兵どもが夢のあと

1.

サークルの先輩がついこの間サイパンに行っていたんだけど、その時撮った写真の中に旧日本軍の戦車が野外に放置されている様子が写された一枚があって、なぜか感動した。日本軍がそこで何をしたのかはよくわからないけれど、サイパンは当時地獄と化したことだけは知っている。今は朽ち果てて、日差しの中に佇む戦車には、昔の戦火と70年の時の重みが凝縮されている。人の罪や切なさの結晶。松尾芭蕉の名句を思い出した。

沖縄もあの戦争で有数の激戦地になったけど、最近その戦跡を見るとき、これをしっかり後世に伝えなきゃと感じる一方で、過去の戦火を傍観する自分がいる。合戦の跡地を観光したり、戦の時に使われた武具を見たりする感覚と同じだ。過去に命をかけて戦って、何人もの犠牲が出たんだな〜という、どこか冷めて遠くから見ているのだ。

自分たちは戦争を経験していないし、経験した世代もどんどん少なくなってきているから体験談といった生の声が聞けなくなる。だから、戦争がどんどん教科書上の事実だけになってしまい、戦跡もただの歴史の遺産になってしまう。当時と比べて世界も大きく変わってしまった。こうやって、過去の出来事は、風化していくんだろうなと感じてる。この戦車はそれを具現化しているのだ。時の流れは残酷だ。

 

2.

ブログは好きで描いているから、これを描く苦労話とかするのはすごくかっこわるいししたくないけど、それでも夜中の3時半にイラレが落ちたらパソコンをぶん投げたくなるってことは大声でさけびたい。外も台風で暴風だし気分も大荒れだしでもうメチャクチャ。幸い終盤で保存していたので最悪の事態は免れたけど。