波が来た

やっぱりイラストは将来的に沖縄を描きたいな。
ってことを昼間シャンプーで頭を洗っている時にズバーーンと思った。

というのも、この間赤田首里殿内の話を書いている時に頭の中で映像が流れて鳥肌が立ったからだ。黄金色に光る灯籠、夕暮れに生える入道雲、薄暗闇の琉球石灰岩、そして少年の頃の胸の高なり。こういう絵を描きたいんだよなと素直に思った。リアルな絵じゃなくて、その空気とか、雰囲気を表したような絵だ。それをシャンプーで頭をワシャワシャしている時に思い出したのだ。そしてズバーン。

沖縄に20年住んで、こっちに来年で10年。だから、こっちのテイストにもあった沖縄の絵が描ける気がする。コンセプトは「南国の風を吹かしてやるぜ」(笑)
ていうか、最終的に目指す方向はそこなんだろう。実はこの考えは以前からあった。頭の浜辺に、この考えが波のように打ち寄せては引いていったのだった。でも、打ち寄せるたびに確実に潮位を増して、色や臭いや形を運んでくる。今日の潮位はかなりすごかった。浜辺がすっぽり波に飲み込まれる感じだった。だから、それが僕の方向なんだ。今はまってる三国志風に言うと、これは天命だ。

沖縄には本土にはない形が結構ある。紅型だったり焼き物だったり、琉球ガラスだったり、染物だったり。自然も本土とは気候帯が違うので、形や色が特殊に見えるのも多い。別に沖縄の方が本土よりも美しい、なんて言うつもりはない。本土にしか無い美しさも沢山ある。でも、沖縄にしかない美しさも多い。そういうところを拾って行きたい。

別に露骨に沖縄じゃなくていいんだけど、「あの人のイラストってどこか南国なんだよな〜」って言われるようになりたいな。具体的なテイストはこれから模索だけど。無理して急にそういう絵を描くんじゃなくて、体からジワーっと滲み出るようになるように、徐々に徐々に目指す。そういう感じにしていきたい。

胸が高鳴る!