恐怖の研究 その3 堤防決壊の恐怖編

またC班差し入れ行っちゃったよ!っていうか遊びに行ったという感じか?マジ最高なんですけど!俺ホント今年のC班好きだなあ(去年もよかったけど)。
で、今日は『恐怖の研究その3 堤防決壊の恐怖編』をお送りします。
皆さんにはこんな類いの経験は無いだろうか?
例えば、自分に脅威をもたらす存在があって、それに出くわすと大変な事になりとても不安だ。でも、そいつはたいてい自分の柵の向こうにあって危害に遭う事はないだろうと自分を安心させているんだけど、その脅威がその柵を乗り越えて来た時、こちらにはなす術がなくなり絶望感に陥るというあの恐怖を・・・。
小学生の頃、俺は近所に住むガキ大将といろんないたずらをした。
工事現場から盗んで来た塩化ビニルのパイプにロケット花火を入れて、『バズーカ砲』っつって女の子の家に発射したり、農家の畑に侵入してレタスとニンジンを盗んで来たり。
でもその中で、とっておきの恐怖体験があった(って言っても怪奇現象じゃないよ)。
俺はそのガキ大将の池村啓(”イケムラヒラク”と読む。)と、俺の二個下の弟と三人で、那覇市の天久にあった米軍解放地で遊んでいた。そこは今でこそ那覇新都心として栄え、俺の母校の那覇国際高校があるちゃんとした街なんだけど、当時は高いフェンスで、周りの市街地とは隔離された荒れ地だった。
で、そこで、捨てられた犬の乾燥う◯こで遊んでいたときの事。
フェンスの向こうに(興南高校前のバイパス。これを見ている”稲福”の連中はわかるだろ?)ヤンキーの卵のような、喧嘩の強い危ないやつが歩いていた。
ヒラク「マサキ、アイツに乾燥うんこ投げつけようぜ」
おれ「ええ?やめようよ」
今もだけど、当時は輪をかけて臆病だった。
ヒラク「大丈夫だって!」
ヒラクは乾燥うんこを葉っぱでつかんでフェンスの向こうに投げつけた後すぐ隠れた。俺は不安で心臓がばくばくだった。でもうんこは命中しなかったので、やつは気がつかなかった。
すると今度は弟が、投げた。今度は当たらなかったけど、やつはうんこが飛んで来たのには気付いたようだ。
こわいよこわいよ・・・・
でも俺の心のどこかには、まだ安心感みたいなものがあった。
だって、やつと俺たちの間には、かつて日本とアメリカをわけたほどのでっかいフェンスが張られてるんだぜ。
でも、やっぱり怖くて投げられない。罪悪感もする。
今度はヒラクがまた投げた。すると、今度は乾燥うんこが腰の当たりに命中した。
そしてあろう事か、俺たちと目が合ってしまった!
「ヤッター(おまえら)殺す!!」
ヒラク「ヤバい逃げろ!!」
俺は当時ホントに逃げ足が遅かったからものすごく怖かった。でも、大丈夫、あのフェンスがあるから逃げられる・・・
俺は焦りを振り払うためにフェンスの方を振り向いた。
するとやつはもうフェンスを乗り越えてたのだ!!しかも走る速さはずば抜けて速かった!
このときの俺の絶望感と言ったら!!!
フェンスを既に超えたという事を知っときのショック・・。
全身の鳥肌は総毛立ち、心臓は爆発的に高鳴り、頭が真っ白になる感覚。
俺は直後にボウフラがわいてる水入りのドラム缶に頭から突っ込んで、水中に隠れて難を逃れた。
でもこのときの恐怖・・・・。なんて恐ろしかったんだ!
ホントに怖かったホントに怖かったほんとに怖かった
なにが、ここまで怖くしたんだろう。
それは、心の堤防が崩れるという恐怖!!自分の定めた安全ゾーンを奪われるというショック!!
実はこれ、リングのクライマックスで、かなりうまく使われていたんだよね。
すべての呪いが解かれたと思われた後の高山竜二の部屋。何故かあの不気味な音が鳴り、テレビに井戸が映る。
井戸からでて来て、画面に近づく貞子・・・。
でも見ている人は、不安に思いながらも、心のどこかで
「これはテレビの中なんだ。所詮ただの映像なんだ」
という、心の堤防を作ってしまう。
しかし、貞子がテレビから出て来た瞬間、そんな心の堤防はあっという間に粉々に破壊。自分の安全圏内に入って来てしまうのだ!
うぎゃ????!!!!
やっぱこれ、すげー怖いわ!また岡Pを落ちに持ってきてギャグにしようと思ったけど、どう使えばいいかわかんないや。
だって、よるテレビ見てて、テレビから岡Pが出て来たら絶対口から泡吹いて死ぬもん
(次は『予測とは違うという恐怖編』)