中学生の欲求が毛虫の毒に打ち勝つ話

お久しぶりですー。取りあえずまず近況報告からします!
今月の初め頃に研究室が一号棟の四階に移ってから、俺は文字通り研究室にこもりっぱなしの生活になってます。
なんせ、ここ、超快適!!
冷蔵庫完備。ガスコンロ完備。水場も完備。ベッドソファー完備。電子レンジも完備。マンガも大量にあって、来週にはペットとしてカメも買うんだって!素晴らしすぎ!!
で、俺はと言うと、ずっと研究やらコンペやらでずっとパソコンカタカタな感じで、それであんまり怪文書のネタがない状態。でも今日は市原市にある軽費高齢者施設に向かう電車の中で(また!)、たまたま蛾を見つけて思い出した話があったので、そのことでも書きます。
イラガの幼虫って知ってますか?




↑イラガの幼虫
そいつはまさに、文字通り鬼のような格好をした毛虫。その毛からは意味不明な毒を出し、触れたものの皮膚を、ブツブツだらけにしてしまう。
で、俺は、こいつに中学から高校にかけて、四年連続でさされた。
はじめは中学二年の時。俺は従妹と弟、そして母の四人で“沖縄こどもの国”の動物園に行った。ラクダを見てたら左手に違和感を感じて、見てみると、信じられないほどでっかい虫さされの腫れ物が出来ていた。長径4センチはあろうかと思えるような楕円の腫れ物だ。
で、翌日、その腫れ物は細かく、それも本当に細かいぶつぶつに分解していて、周囲にまで広がっていた。それは元々の皮膚の状態もわからないほど。強烈にかゆい上に、見ていてめまいを覚えた。
また、四年め、つまり高二のときは、部活で芝の上で背筋をしている時刺された。
おもいっきり海老ぞりになっていると、ちょうど俺の下のほうでイラガの幼虫が潰れているのを発見。
まさか、俺が背筋でつぶしたのか!?どこでつぶしたんだ!?願わくば、俺が背筋する以前からここで潰れていたことであってくれ!!という願いもむなしく、俺の喉の部分にブワっとブツブツが発生。ジ・エンド。
こんな他愛も無い思い出話を、一緒に日夕苑に向かっていたユヤマンに話すと、『四年連続って山里君イラガに好かれてるでしょ、フェロモンとか出してるんじゃないの』って言われた。たしかに、そうみえるなあ。あんまイラガ自体見かけないもんなあ。
でも実は違う。最初と最後は完全に運がなかったんだけど、間の二年間は完全に自業自得。
俺はその二年間は連続で、春に、同じ茂みの中で、同じやり方で刺された。
茂みの中で、俺は何をやっていたのか?その答えを解くためには、ある日本の法律に着目しなければならない。
それは、思春期の男子中学生にとって残酷な法律である。
おおっぴらにそういう系統の雑誌を買うことが出来ない当時の俺としては、サトウキビ畑の脇に捨てられているエロ本をあてにするほか無かった。
超ボロボロのエロ本も当時の俺にとっちゃ宝。神秘の玉手箱。
どっかのエロい農家のおっさんが捨てていったのだろうか。農作業の合間の休みにエロ本読むなんて・・大人ってすげーや、と当時考えざるをえなかった。
で、読むのは、高速道路沿いの壁の上。ハシゴを使って上まで登る。
高くて眺めがいいし、背後は背の低い木とか草も生えて微妙に茂みになっていて、誰にも見つからない。エロ本を家に隠すなんて恐ろしいことは出来なかったので、俺はここにビニール袋の中に乾燥剤(湿気対策)と一緒に入れて隠していた。
青空の下でエロ本なんて最高だぜ!自然と「まち?なみ?見下ろすのさ?・・♪」と『ロミオの青い空』のメロディーを口ずさんでしまう。
二年連続で毛虫の標的になってもひるまないほど、エロ本に賭ける情熱・・・。そんな情熱を将来に向ける槍として、今も欲しいもんだ。