試合中のゴール裏でそれ食べちゃまずくないか?って勝手に心配した話

ゴール裏でカレーを食べている男の絵

 

直射日光が当たりまくってむちゃくちゃ暑かったニッパツ三ツ矢球技場。昨日のプレーオフの会場の話です。

僕たちは、横浜FCのゴール裏の隅に座っていました。ゴール裏といえば、サッカーでサポーターの応援が最もアツいところ。

試合がちょうど1ー0の千葉リードで前半を折り返し、ハーフタイムに突入すると、多くの人が席を立って食べ物やらビールやらトイレやらに向かって行きました。プレーオフのルール上引き分けでも勝ち進める横浜にとっては、後半立ち上がりになんとしても一点返したいところ。横浜の後半の巻き返しに期待して試合に備えるべく、みなそれぞれの準備を始めていました。

そう、僕の前に座っていた若い二人の男性も例外じゃなく席を立っていったんですが。。

後半が始まって、戻って来た右斜め前の青年を見てみると、手にでっかい黒いカレーを持って、スプーンで貪っていました。それはほとんど黒に近い、濃ゆい色をしたカレーでした。この人は漂白剤のCMにも出そうなぐらい真っ白なシャツを来ていたんですけど、そのシャツで、しかもこの場所のこのタイミングで、最も食べちゃいけないものを食べていたのです。繰り返すけど、ここはゴール裏です。

 

彼がカレーを貪っている間、何度か横浜が惜しいミドルシュートや、いいクロスをあげてゴール前で競りあう場面も何回かありました。そのたびにうおーという絶叫や、あーっというため息が会場を包んだんですが、彼はその間もカレーに夢中で黙々と食べてていていました。で、それが嫌でも視界の隅に入ってくるんです。視界の右下隅に。それで、あの純白のシャツがカレーまみれになったらどうしよう、と、一度想像してしまうと頭から離れなくて、やきもきしてしまって、もう気になって気になってしょうがない。

仮に、ここで横浜がゴールを決めたらどうなるんでしょう?

この1点ビハインドも状況で、起死回生の同点ゴールでも生まれたりしたら、それこそここは、サポーター席の老若男女が飛んだり跳ねたりカオスな状態になるのは目に見えてます。そんな時彼が黒いカレーをぶちまけたら、彼の真っ白いTシャツも、周りの真っ青なレプリカユニフォームも、カレー臭をまき散らして大惨事になることは間違いがないでしょう。もはやカレーは爆弾と同じ。正しく使えば問題ないけど、万が一取り扱いを間違えると、彼はカレーの爆心地と化してしまう。もはや横浜のゴールは起爆装置同然といえるでしょう。すくなくとも僕は誤ってぶつかって主犯になるようなことはしたくありませんでした。でもそうなりそうなのが非常に怖い。

その点、彼の隣の友人はまだ考えているようでした。彼は、豚の角煮丼を食べていました。

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それも一発勝負の決戦のゴール裏で試合の後半に食べるものじゃないと思うけど、カレーよりはまだましです。どんなに豚の角煮が宙を舞っても、誰も死にはしません。早くカレーを食べてくれ、それが僕の願いでした。
あと、もうすこし、いけ、あと、もう少し。。そして、後半開始15分ごろ、ついに、彼は完食しました。おわった。。。

ところが、彼の隣を見てみると、、。

豚の角煮を食べていた彼の友人が、今度はカップヌードルほどの大きさのカップに一杯に入った豚汁をすすり始めているじゃないですか。角煮に飽きたらず汁まですするのか!どんだけ豚が好きなんだ!しかもこの豚汁は熱いらしく、ちょっとずつ口をつけながら飲み始める。これをぶちまけたら、カレーとは違い、肉体的にダメージを受けそうです。ていうかなんでこんな暑い日に豚汁飲んでるんだよ!!お前らもっとタイミング良く揃って食べろよ!

結局試合は横浜が点をあげることのないまま、4ー0で終戦を迎わりました。応援しているジェフは勝ったけど、座っている席としては惨敗オーラが漂いまくって、しかも視界に映る食事が気になって、いろいろ疲れるプレーオフになりました。

ほんと、疲れた。。