俺はビザを焼くぜッ!

何週間か前に千葉大の柏の葉キャンパスで、ピザパーティが開催された。それは園芸学部の方々が作られたピザの生地を、庭に設置された石釜で焼いて食べるというもの。うちの相方が研究でよく柏の葉キャンパスに通っていたということもあり、今回も誘ってもらえて凄く嬉しかった(いつもありがとうございます!)。今回西千葉から参加したのは、僕とゆやまんと、大学の研究室の後輩の早野くん。

毎回そうだけど、このパーティーで作ったピザは、本当に美味しい。新鮮な生地を直接石釜で焼くからか、生地はパリパリ、具はホカホカ。しかも参加者ひとりひとりが具をトッピングしていくので、いろんな味のピザが楽しめるのもたまらない。

でも、今回は他にも感動したことがあった。早野くんだ。

彼はどの角度から写真をとっても絵になる。今回そのことを改めて認識した。彼が石釜にピザを入れる時、カメラを向けると笑顔でポーズをとってくれたのだが、その笑顔がえらく安定していて素晴らしかった。被写体として百戦錬磨な笑顔だ。そして安定しているのは笑顔だけではない。ハンドボールで鍛えた全身の筋肉が、無駄のない動きと安定した体勢維持能力を生み出していた。ピザ用のヘラを持つさまは、一族から受け継いだ槍を持つ太古の戦士のようだ。今から焼かんとするピザを見せつけ、さあ撮れと言わんばかりだ。なんて豪胆な男なのだ。

と思いきや、彼はシャイだった。「そのポーズすごくいいよ!」と声をかけてあげると、何故かメガネのレンズが曇った。彼は恥ずかしくなるとメガネが曇るらしい。ちょっと恥ずかしい時は片方だけ、結構恥ずかしい時はレンズが二枚とも曇った。雨でメガネが曇りやすくなっていたということもあったが、どういう原理でそうなっているのかぜんぜん分からなかった。その可笑しさもさることながら、「彼は恥ずかしい気持ちをグッと堪えて、ここまで安定感のあるポーズを実現しているのか」思うと胸が熱くなってきた。気がつくと僕はすっかりファンになってしまった。