怪談漬け

今日も家をほとんど出ずに怪談ばっかり読んでた。
「新耳袋」第ニ夜と第四夜。二日で200話も怪談を読んだ。
でも何で今さら新耳袋なんだろう・・・・。
俺は今まで市販の他の怪談の本を読むのが余り好きではなかった。だってどの話も似たり寄ったりだし、うさん臭い。
大分前に同じ幽霊系の本を買ったんだけど、もうなんか装飾がやたらグロかったり、文章がやけにこちらを怖がらせようとする気がして逆にしらけたり、最後に例解説とかが載っていてうんざりしたり・・・。
で、ある日コンビニで大好きな伊藤潤ニ(『うずまき』の作者)が描いた『本当に会った怖い話』というマンガを買う。こういう類いのマンガはもうすでに巷には死ぬ程溢れかえっているんだけど、伊藤潤二ならまたぶっ跳んだ事をしてくれるに違いないと思ったのだ。
・・・・・面白い!!
めちゃくちゃ面白い!!!
特に『隣の女』ってやつ。まじにぶっ飛んでた!伊藤潤ニは天才だ。天才か気違いの
どっちかだ。
で、思ったのが、こりゃ『ほんとにあった』っていうのは明らかに嘘だって事。読んだら分かるけど、もうこれは完全に伊藤潤二ワールドになっていて、これが実際に起きたらほんとにとんでもない事になってるだろう。
あとがきを見てみた。すると、案の定作者は原作にかなりの脚色を加えたようだ。やっぱね?。
・・・え?原作・・・?原作があるの?
それが『新耳袋』だった。
読んでみると、ほんとに面白かった。
昨日のボスのコメントの通り、文章はとても簡潔で、ほとんど脚色がない。俺みたいに本をあまり読まない人でも簡単に読める。
俺は昨日買った時からずっとハマって読んでいた。一話一話はそれほど怖くない。しかし、ひとりで部屋で黙々と読んでいると、じわじわとボディーブローのようにきいてくる。
次第に音に敏感になってきた。熱いのでクーラーをかけて寝そべって読んでると、視界の隅に俺の部屋の残りの空間が見える。
「何気にしてるんだろ・・・」
また本に向かって怪談を読みはじめた。すると、
電灯をつけるひもが揺れている・・・・。
クーラーが起こす風が揺らしているんだって事はわかっている。でも、やっぱり気になってしまうのだ。
遅かったのでもうねる事にした。でも、よく耳を済ましてみると、いろんな物音がする。気になって眠れない・・・!
もう怪談にどっぷり。これだから怪談はいいんだよね!
テレビでJホラーがやるんでこのへんで。