パイン君とモモちゃん2 その2

いえーい!!大黒最高!!!!
それでは後半の始まり始まりぃ????!!
パイン君とモモちゃん2 後編
「さ、落ち着いたところでお茶でもしようじゃないか!僕の部屋へおいで」
それを言い終わるや否や、パイン君は二回に続く螺旋階段を走り出した。
「あ、まって?」
モモちゃんも走る。
「アハハハハハ・・・・・・」
二人は笑いながら上って行った。
はじめはパイン君が10メートルリード。階段はどこまでも続く。
現在300メートル。まだ、パイン君の部屋は見えてこない。
(もう帰ろうかしら。こんな階段マラソンは初めてだわ)
「ほら、モモちゃん、遂に大気圏突破したよ!」
(うそ・・・もうやめるにやめられないわ・・)
モモちゃんにやる気がわいて来た。
しかし、パイン君には疲れが見えだしていた。なぜなら、さっきモモちゃんを迎えに行くときも、この階段をダッシュで下っていったからだ。
そして・・走り出して5時間後、遂にパイン君は膝をついてしまった。
「パイン君!!」
「はあ・・はあ・・・、僕は・・もう・・だめみたいだ・・」
「うそよ!さっき『僕の部屋でお茶しよう』って言ったじゃない」
「ご・・ごめんよ・・、約束・・果たせなくて・・」
「そんな事言わないで」
「モモちゃん・・」
パイン君はモモちゃんの泣き顔を見た。
「僕にはね・・・僕にはわかってたんだ・・。僕にはこの家向いてないって」
「パイン君・・」
「僕にはね・・・10年前・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「僕には向いてなかったんだ」
「パイン君!!」
「はあ・・はあ・・モモちゃん・・・。」
「なに・・?」
「僕はね、いつも・・・いつもモモちゃんの事・・考えてたんだよ・・」
「あたしもよ・・」
モモちゃんはたくさん泣いた。真珠のような涙がぽろぽろこぼれる。
「・・そんなに・・なくなよ・・」
「だって・・涙が出ちゃうんだもん」
「モモちゃん・・」
涙が、まるで神秘の泉のように湧き出る。
「そんな涙・・・・そんな涙・・・僕が全部飲んでやる!」
パイン君は、星屑のようなモモちゃんの涙を飲みだした。
ゴクゴクゴク・・
「ゴクゴクゴク・・あ、なんか元気がわいて来たぞ!」
「あ、そうだった、あたしの涙、赤マムシから出来てるんだった!!」
「さすが、モモちゃん!!この改造人間め?!でも君のおかげで空も飛べそうだよ!」
パイン君は階段に座っているモモちゃんの前で少し舞ってみせた。
「・・うれしい!!」
「モモちゃん、いこう・・僕の部屋へ」
モモちゃんとパイン君は見つめ合った。
「うん!!」
そして、パイン君とモモちゃんは手をつなぎ、また新たな一歩を踏み出したんだ!